抗酸化の仕組み

余分な活性酸素と戦ってくれる抗酸化作用がどのように行われているのか、
また、セレニウム(セレン)やビタミンといった抗酸化物質について、わかりやすく解説しています。

どのような作用か

抗酸化作用とは、『体が酸化する事に抵抗する作用』の事をいいます。

酸化とは、皆さんがご存知の通り、鉄が錆びたり、油が劣化するといった反応の事を指します。人間に当てはめると、老化と言ったほうがわかりやすいかもしれません。

人間の体は、どのような人であっても、鉄などの金属が錆びるように、毎日錆びて(老化)いるのです。

老化や生活習慣病の原因、活性酸素。

人間の体が酸化する仕組みは、体内にある活性酸素が深く関わっています。
活性酸素は常に人体に存在し、外部から入り込んできた細菌を排除するなど、私たちの体を守ってくれています。

しかし、ストレスや紫外線、体調不良など様々な原因により、活性酸素が必要以上に発生した場合、活性酸素は体内の細胞に攻撃を仕掛けてきてしまうのです。
これが、人体が酸化する原因のひとつなのです。

そして、活性酸素が引き起こす人体の酸化が、老化(しみ、しわなど)や生活習慣病といった様々な疾病を引き起こしているのです。

活性酸素と戦う、抗酸化物質

活性酸素が体内に過剰にある場合、抗酸化物質と呼ばれる数種類の物質が、活性酸素と戦ってくれます。

抗酸化物質が体内に十分にある時は、活性酸素の発生を抑制、または活性酸素を分解して酸化を防いでくれます。

しかし、抗酸化物質は、活性酸素が過剰に発生するような状況では、逆に生成が減ってしまいます。また、加齢と共に減少する事も確認されています。

ストレスを常に感じている人や、紫外線を浴びている人、喫煙している人など、常に活性酸素が過剰にできてしまう状況下にある方は、セレニウム(セレン)やビタミンEといった抗酸化物質で、酸化を抑制する事を必ず心がけましょう。

抗酸化物質の種類と効果

活性酸素の攻撃から人間の体を守ってくれ抗酸化物質には、代表的なもので3種類存在します。

下に抗酸化物質の種類と主な働きを、説明していますのでご覧ください。

抗酸化酵素類
SOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)
このSODは、亜鉛、銅、マンガンから作られていて、活性酸素の1種である、スーパーオキサイドを、酸素と過酸化水素水に分解する働きをもっています。SODだけの抗酸化作用では、過酸化水素水が発生するため、他の2種との連携が必要です。
グルタチオンペルオキシダーゼ
肝臓で生成される非常に強い抗酸化物質で、SODが発生させた過酸化水素水を水と水素に分解してくれます。
この酵素の主成分がセレニウム(セレン)で、体内に十分なセレニウムが存在しないと、酵素の生成が十分にできなくなります。また、仕事を終えたビタミンCを元に戻す能力もあります。
カタラーゼ
グルタチオンペルオキシダーゼ同様に、過酸化水素水を水素と水に分解します。こちらは、鉄やマンガンなどから作られています。グルタチオンペルオキシダーゼと共に、過酸化水素消去酵素とも呼ばれています。
ビタミン類
ビタミンA
脂溶性のビタミンAは、他のビタミン同様の抗酸化作用があり、特に、肌や粘膜などの抗酸化に有効です。ただし、過剰症があるので、必要なだけ体内でビタミンAに変わるベータカロチンでの摂取がよいでしょう。
ビタミンE
脂溶性であるこのビタミンは、細胞膜に溶け込み、細胞膜が酸化するのを防ぎます。活性酸素を分解するといった事ではなく、安定化させて発生を抑制します。
ビタミンC
水溶性のビタミンCは、細胞質に溶け込んでおり、細胞質の酸化を防ぎます。また、抗酸化作用を終えた、ビタミンEを元の状態に再生する能力もあります。
コエンザイムQ10
心臓に多く存在する、生命活動に非常に重要な栄養素です。
正確にはビタミンではなく、ビタミン様物質の仲間で、体内で合成する事が可能です。しかし、コエンザイムQ10は加齢と共に減少するため補給が必要です。ビタミンE・Cを再生させる能力があり、同時に摂取すると効率的です。
ファイトケミカル(植物化学物質)類
カテキン
緑茶などに含まれることで有名な抗酸化物質です。
過酸化水素が金属イオンと反応した際に発生するヒドロキシラジカルという活性酸素を、カテキンは消去してくれます。
アントシアニン
目などで特に活躍する抗酸化物質です。ブルーベリーに多く含まれる事でも有名です。カテキンやアントシアニンなど、この分野の研究ははまだまだ歴史が浅いため、詳しい事はわかっていません。今後の研究に期待されています。

・本サイトの利用は、セレンの効果にある注意事項をよく読んでご利用下さい。

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